私はもうすぐ「しじゅうご」のおっちゃん。

今はワキガクリームのおすすめだと紹介された、クリアネオを使うことも板につき、スメルハラスメントと言われることもなくなって、結婚もできて幸せになった男だ。

そんな私が犯した過ちについて、こころから反省したのでその思いを綴ろうと思う。

なぜそんなことをしようと思ったかと言うと、奥さんに怒られまくったからだ。

奥さんと書くのも少々恥ずかしいくらい新婚ほやほやなんだが、奥さんに私のような悪臭発生マシーンを増やさないために、世の中に発信しろと言われたのだ。私は素直にそうしようと思った次第だ。

すでに恐妻化している奥さん・・・恐い・・・。

でも、すごく男らしくで頼もしい、アネゴ肌の頼れるキャリアウーマンだ。

私はというと、某図書館で本の片づけや修理に追われる事務員をしている。

「スメルハラスメントって知ってます?」

私が、奥さんに初めて声をかけられた時に言葉だ。

私はその言葉じたいは知っていたので、はい、スメルハラスメントの本をお探しですか?と答えた。

奥さんは、深くうなずいた。

私は、体臭関連のある本棚に奥さんを案内した。

奥さんは、1冊の本を取り、私に「あなた、これを読んでもらっていいですか?」と言った。

はい?って思って、「これを読んで私に感想を聞かせてもらっていいですか?」と。

私は、素直に「ハイ、わかりました」と答え、その日仕事から帰って寝るまでの時間にすべて読み終えた。

それから、2週間ほどたったころ、奥さんが再び図書館に現れて、こう言った。

「あなたは、私が渡した本を読んだんですか?」と。

私は読んだので「ハイ。読みました」と答えた。

奥さんは今まで、大変穏やかな口調で私に話していたのですが、その一言でブチ切れた。

「読んだんなら、貴様は何で何も対策してないんだよ!!!」と言われたような感じで、実際には、もっときれいな言葉使いだったんだけど、私はあまり怒られたことがなかったから、恐怖でその日は仕事もミスしてばかりでつらかった。

奥さんは、私の職場の後輩のおねーさんで、私のスメルハラスメントに耐え兼ねた後輩が、忙しいけど頼もしい奥さんに委託して、何とかしようとしていたらしい。

それが、奥さんと私の出会いだった。

奥さんは、それから、2週間おきくらいで私にいろいろ差し入れしてくれるようになった。

初めてもらったのは、ブレスケアという名前の口臭予防できるカプセルみたいなの。

私は、ブレス=息、ケア=臭いからケアしろ!ってことだと、その時から気づきはじめた。

私は、幼少の頃に施設に預けられ、施設を出てからは誰にも、何にも言われてこなかった。

そんな私を気にかけてくれる奥さんに、こころが惹かれていったんだ。